スネアのチューニング

スネアのチューニングについて解説します。他のタム類などにも共通することは多いです。

はじめに

スネア
今ついているヘッドを外して、ついでにスネアについている指紋や汚れを拭き取りましょう。外したボルトには、大概薄くグリスが塗ってあります。これはボルトの摩耗防止や、細かく言うと音にまで影響するので拭き取らないで下さい。もし拭きとってしまった場合は、錆止めや潤滑油で有名なの556系などではなく、しっかりグリスをつけることをおすすめします。グリスと556の使い分け方の記事はこちら

打面側の貼り方

新しいヘッドをかぶせます。そして、ざっと手で均等にボルトをはめます。そしてチューニングキーで回していきます。大事なのは均等にテンションをかけていくこと。一般的に”ボルトの12時方向を閉めたら6時方向、3時方向を閉めたら9時方向”のようなボルトの回し方が普通ですが、しっかり均等にかけていけば時計回り、反時計回りのような回し方でも大丈夫です。要は、しっかり均等に締めていくこと。

そして少しづつ少しづつボルトを閉めていきます。ここで大事なのは回した回数やしめ加減よりも、ボルト近くから鳴る音の高さを重要視しましょう。なので、ボルト近くをトントンとステックや指で叩いて確認しながら作業を進めていきます。もし、音の高低がわからなくてもなんとなく同じになるように努力して見て下さい。

新しいヘッドは、たくさん伸びしろがあるので、張っていくとミシミシ鳴りますが大丈夫です。だいたいこんなもんじゃないかなと思ったところで実際にセットと一緒に鳴らしたり演奏してみてください。そこで実際にイメージしている音の高さまで上げたり、または下げたりします。新品のヘッドは伸びるので、最小は気持ちきつめに張るのが良いでしょう。気持ちきつめというのは具体的に表すと、時計の針の5分分も回しません。全体を2〜3分程度回します、本当に少しです。打面側のスネアのチューニングは欲しいテンションに近づくほど、このようにシビアになっていきます。

裏面(スネアサイド)の貼り方

スネアサイド
スネアサイドの貼り方も基本一緒です。打面側のテンションと同じになるように張っていきます。しかし2点だけ注意があります。スネアサイドのヘッドは、叩くことを想定しているものではなく、よく響くように薄く作られています。そもそもの役割が違うので、スネアサイドはスティックで叩いたりしてはいけません。簡単に凹んで、凹んだままのあとが残ります。

締め具合の音の高低を確かめるには、指でタップするか、スティックで弱くタップして確認して下さい。もう一つは、打面よりも薄いので、閉めていく感覚が打面とは違います。いつまでもするするとテンションをかけられる(ヘッドが伸びていく)ので要注意。ミシミシ音もなりません。ヘッドをべろべろに伸ばしきってしまうと、テンションを緩めたときに使い物にならないので注意。

 

ここで初心者がやっていしまいがちなことの注意点

やたらパンパンに張る、そうすると音抜けがよくなると思っている。

これは、初心者のドラマーで実際よく見かけました。パンパンに貼ったところで音抜けとの関係は皆無なので注意しましょう。音が詰まるだけで音抜けは愚かいい音すらなりません。音抜けを狙うなら、オープンリムショットをしましょう。これはチューニングではなく、打法です。

まとめ

スネアのチューニングは基本的に先に述べたように、両方のテンションが同じでOKなのですが、打面と裏面でのチューニングのポイントの違いを簡単に説明します。打面側は音の高さと低さに影響します。裏面は音の伸び、サスティーンに影響します。なので、もし裏面を打面よりも緩めればサスティーンは伸びる、打面より強めれば、タイトな締りの良い音になります。覚えておきましょう。

最後に

いい音で鳴っていればそれでOKです。ギターやベースのようにはっきり音階が決まっている訳ではないので難しく考えず、好きな曲をコピーしたりたくさん練習して叩いて→交換、叩いて→交換を繰り返しましょう、新しいヘッドに交換するときはどんな音が欲しいのかをイメージすることも大切。何回もやっていけば自然と欲しい音が出せるようになります。自分なりのやり方やこだわりを見つけていって下さい。